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電子書籍の未来

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すでにCDROMに入っている文章や画像をパソコンで読み出してデイスプレイ画面に表示することは普通になっている。この方式をさらに進化させて、読書の形式を根本から変えてしまう試みが行われている。
米国のネットワーク誌「Wired」(1998年7月号)には、3種類の電子書籍の開発が紹介されている。いずれも手軽に持ち運べる大きさの本の形をした表示装置である。これにはメモリーにテキストや画像が収録されており、ページをめくるかわりにボタンを押して表示を切り替えて本を読めるようになっている。メモリーの内容を取り替えれば様々な内容の本を読むことができる。
「SoftBook」は書籍の1ページを表示する機器に皮のふたをつけて本の雰囲気を出している。「EveryBook」は2ページ分の見開きの装置で本と同じように2ページ分を表示して読む装置である。いずれもモデムを内臓しており、直接オンラインで本の内容を電話線からダウンロードできるようになっている。「RocketBook」は1ページ表示だが、パソコンで内容をダウンロードするようになっている。
電子書籍は、書籍の絶版、返本などと無関係にできる。現実に、書籍や雑誌の多くはその30−40%が返本という悲劇に会っている。全国各地にある書店には毎日発行される大量の新しい本を置く場所がないので1週間経っても売れない本は版元へ返本するしかない。返本されると雑誌の場合には情報が古くなって価値がなくなるためそのまま廃棄される。これは紙資源の浪費である。電子書籍になれば、絶版がなくなり、何時でもどんな本でも書籍ライブラリーから読みたい本を読み出すことができるようになる。
日本でもこの10年の間にソニーとNECがこの分野での先駆的な試みを行っている。ソニーの発売したデータデイスクマンは、直径8cmの小さなコンパクトデイスクから辞書や百科事典に匹敵する内容のデータを読み出して小さな画面に表示する。
NECのデジタルブックは、片手で持てる携帯型の小さなデイスプレイにテキストや画像を表示して書籍の代わりをする。電子書籍の内容は小型のフロッピーデイデイスクで供給され、小説、エッセイ、マンガなどを画面で読むことができる。
これらの製品はまだ大きな市場を獲得していないが、21世紀の書籍として、グーテンベルク以来の書籍の革命を行おうとしている。98年の秋に、日本の代表的な出版社が集まって「電子書籍コンソーシアム」を設立した。紙の書籍を電子的な形に変換して、通信衛星によってコンビニエンスストアやキオスクに電波で送り、ユーザーはこれを受け取って見開き型の電子読書端末を用いて読書する計画である。
このような電子書籍は紙資源の浪費を減少させ、書籍の価値を高めるのに貢献する。新聞についても同様である。すでに新聞社はニュースをインターネットのホームページで提供しており、紙の新聞をトラックで毎日オフイスや自宅に配達する必要は減少している。ポケベルの電波を利用して、最新のニュースをポケットに入る受信端末に電送する方式も製品化されている。
電子書籍の問題点は液晶デイスプレイの見易さ、読書機の重量、バッテリーの寿命などであり、広く利用されるためにはこうした問題が解決される必要がある。
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